Free高精度のがん治療機導入 八戸赤十字病院、患者の負担低減図る

八戸赤十字病院に新たに導入した放射線治療機器「VersaHD」を紹介する田口雅海副院長=5日、八戸市
八戸赤十字病院に新たに導入した放射線治療機器「VersaHD」を紹介する田口雅海副院長=5日、八戸市

八戸赤十字病院(紺野広院長)は最新鋭のがん放射線治療機を導入し、高精度かつ、患者の体への負担が少ない治療を提供している。がんの形状に合わせてピンポイントで腫瘍部分に放射線を照射できるため、照射時間が短く、副作用を最小限に抑えることができるのが特徴。従来の機器と比較して、患者のQOL(生活の質)の大幅な向上が期待される。

 放射線治療は腫瘍部分にエックス線や電子線などを照射して、がん細胞を攻撃する治療法。副作用を抑えながら治療効果を高めるには、腫瘍のみに照射し、正常な細胞への影響を極限まで減らすことが重要となる。同病院の装置はスウェーデンのエレクタ社の最新機器「Versa(バーサ)HD」で、5月に北東北の医療機関で初めて導入した。

 コンピューター断層撮影(CT)に加え、プロジェクションマッピングで照射中も患者の体の位置をリアルタイムに把握できる。さらに、患者が乗る寝台は上下左右に加え、傾斜させることも可能だ。

 刻一刻と変わる腫瘍の大きさや形状への対応はもちろん、照射中に呼吸などでわずかに動く患者の体に合わせて正確に照射位置やタイミングを補正でき、正常な細胞への影響を最小限に抑えながら腫瘍部分への効率的な照射を実現した。

 放射線科部長を務める田口雅海副院長は「少しでも早い段階で放射線治療を開始できれば、照射回数が少なく、効果も期待できる。地域の医療機関と連携して1人でも多くの患者さんを受け入れたい」と力を込める。今後は、さらに短時間で高い治療効果を発揮する「強度変調回転照射法(VMAT)」の技術も取り入れる予定だという。

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