Free20年産米作柄概況9月調査 青森104、岩手103でやや良

農林水産省東北農政局が30日公表した2020年産水稲の作柄概況(15日現在)によると、青森県内の作況指数(平年=100)は104の「やや良」で、10アール当たりの予想収量は623キロ(前年実績比4キロ減)だった。各地域の作況指数を見ると、南部・下北は105、青森と津軽はいずれも104となった。南部・下北の予想収量は582キロ(2キロ減)と微減。収穫前も良好な気候が維持されれば、3地域とも「やや良」で確定する見通し。

 予想収量の算出は、全国基準に合わせてコメ一粒当たりのふるい目1・7ミリで計算。一方、作況指数は今年から農家が主に収穫するコメを基準とし、ふるい目1・9ミリで割り出した。

 県内全体の作柄概況は、田植え期以降の天気が良く、全もみ数を8月15日現在の「やや多い」から「多い」に引き上げた。

 もみの増加に合わせて栄養を行き渡らせる量も増えるため、もみ一粒当たりの成熟度を示す「登熟」は「平年並み」から「やや不良」に格下げした。天気が悪化すれば、小粒傾向になる可能性があるという。

 南部・下北は、8月中旬以降の気温、日照時間も良く、一穂当たりのもみ数を前回調査の「やや少ない」から「平年並み」とした。

 他地域の予想収量は青森606キロ(5キロ減)、津軽645キロ(4キロ減)。

 岩手県全体の作況指数は103の「やや良」で、予想収量は558キロ(4キロ増)。県北部の作況指数は104の「やや良」で、予想収量は521キロ(5キロ増)と伸びた。東北地方全6県で見ると、作況指数は103の「やや良」だった。

 東北農政局青森県拠点統計チームの佐藤正彦総括統計専門官は「暑い天候が続き、胴割れ米が起きやすくなっているので、適期刈り取りを徹底してほしい」と呼び掛けた。次回調査は10月15日で月末に公表される。

 
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