Freeニホンカモシカを救え! フェンスから脱出できず衰弱/八戸【動画】

フェンスから出ることができずに、外を見つめるニホンカモシカ=18日、八戸市

八戸市十日市黒坂で18日、フェンスに囲まれた場所から出られなくなっていたニホンカモシカが、市教委社会教育課の職員らによって救出された。少なくとも5日ほど前から脱出できずに衰弱した様子だったため、近隣住民はほっと胸をなで下ろしている。

現場は松館川の近くで、カモシカは三陸沿岸道路の陸橋を囲む高さ約1・5メートルのフェンス内に居たという。近くに住む男性(80)は「自分が最初に気付いたのは13日ごろ。出られなくなっており、かわいそうだった」と語る。

侵入した経緯などは不明だが、カモシカは右後ろ脚が不自由な様子。囲いを跳び越えることもできず、日に日に弱っていったという。住民からの連絡を受けた同課は推移を見守っていたが、自力で出られないと判断。18日、救出を決めた。

職員らが開放した出口に向けて勢いよく駆け出すニホンカモシカ

同日は午後2時ごろから職員らが5人で対応。フェンスを所管する国の許可を得て鍵を開けた上で、職員らが追い込む形で出口に誘導した。カモシカは待っていたとばかりに勢いよく脱出し、走り去っていった。

同課の担当者は「救出することができて良かった。ただ、カモシカは国の特別天然記念物で野生動物の危険もあるため、市民の方はどのような状況でも手を出さないようにしてほしい」と話していた。

 
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