Free「幻のエビ」に競り活況 八戸にブドウエビ水揚げ

地元トロール船が水揚げしたブドウエビ。流通量が少ない高級品だ=19日、八戸市第2魚市場
地元トロール船が水揚げしたブドウエビ。流通量が少ない高級品だ=19日、八戸市第2魚市場

鮮魚を扱う八戸市第2魚市場に19日、地元の中型底引き網(トロール)船1隻が漁獲したブドウエビ(標準和名・ヒゴロモエビ)51キロが水揚げされた。全国的に流通量がかなり少なく、「幻のエビ」と称される。すしネタなどで重宝される存在で、競りは活況を呈した。

 ブドウエビは、ブドウのような紫色をしていることから名付けられたとされ、生食用として最高級。飲食店などでは1尾当たり数千円で提供されるとも言われる。八戸港では春にかけてトロール船が漁獲するが、漁獲域が限られており、重宝されている。

 今回水揚げしたのは、第5興富丸。八戸沖の北側、深さ400メートルほどの漁場で漁獲したという。競りの結果、1箱1キロ目安当たりで高値1万5500円の値が付いた。多くは県外へ出荷されたとみられる。

 船を所有する興富丸漁業(同市)の秋山貴志社長は、漁場について「天気が良くないと漁ができない、深場で難しい場所」と説明。17、18日と好天に恵まれたこともあり「今回ほどまとまって取れるのは珍しい。リスクもある中で、船が頑張ってくれた」と話していた。 

 
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