Free「攻めの農林水産業」→「農林水産力」に 青森県の新アクションプラン

青森の農林水産業の未来について意見を交わす生産者と王林さん(右)=23日、青森市
青森の農林水産業の未来について意見を交わす生産者と王林さん(右)=23日、青森市

青森県は23日、県次期基本計画の農林水産分野の施策をまとめたアクションプランの名称を「青森新時代『農林水産力』強化パッケージ」と発表した。2004年に三村申吾前知事が掲げた「攻めの農林水産業」に代わるもの。宮下宗一郎知事は「基本計画の政策目標である、豊かさを実感できる力強い農林水産業の実現―を、コンパクトに表現した農林水産力を定着させたい」と強調した。

 同日、青森市で開いた県農林水産業推進大会で示した。

 三村前知事の代名詞「攻めの農林水産業」は、生産から販売まで一体となった施策を展開し、農業産出額を全国上位に押し上げた。ただ、農家所得や担い手不足は依然として課題だ。

 農林水産力強化パッケージでは、所得向上につながる販売や生産性向上に力を入れる考えで、主要品目では所得向上プログラムを作成する。具体的施策は3月にもまとめる方針。

 大会には農業関係者約420人が参加。生産者5人と弘前市出身のタレント王林さん、宮下知事が「農林水産業の未来を考える」をテーマに意見交換した。

 十和田市でニンニクなどを生産する甲田秀行さんは「高温被害で野菜を廃棄した。食べられるものもあるので、地元で消費する仕組みを作ってほしい」と要望。六ケ所村の漁師橋本翔さんは「海域ごとに特徴があるのが魅力。地域を越えて漁業者がつながり、発信していきたい」と情報交換の重要性を訴えた。

 王林さんは「同世代は農家を継ぐか考える時期だが、ほとんどが継がない。やることに明るいイメージを持てるように発信の部分で力になりたい」と話した。

 
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