Free蓄養ウニ、どっさり1トン 年末年始向け「味良し」/久慈

水揚げされた蓄養ウニを選別する漁業者ら=22日、久慈市麦生漁港
水揚げされた蓄養ウニを選別する漁業者ら=22日、久慈市麦生漁港

久慈市侍浜町の麦生漁港で22日、年末年始の需要期向けとして蓄養のウニ漁が行われた。ダイバーたちが港内に潜って約1トンを水揚げし、1キロ当たり2030円(殻付き)で全量を宏八屋(洋野町)に売り渡した。

 同漁港では、市漁協南侍浜漁業研究会(舛森清会長)が磯焼け対策や、高齢化が進む中で作業が容易で収益向上につながる漁業モデル構築などを目的に、2020年度からウニの蓄養に乗り出した。

 今年は沖合の生息密度の高い地点からウニを漁港内に移植し、コンブなどを給餌して身入りを高めてきた。秋口の産卵期に高水温だったことなどが影響して身入りは前年ほどではなく、入札価格も前年を3割ほど下回ったが、それでも、舛森会長は「味は例年同様にいい」と胸を張った。

 この日は厳しい寒さの中、酸素ボンベを背負ったダイバーが午前7時半ごろから水深3~7メートルの港内に潜って漁を行い、次々とかごでウニを水揚げ。岸壁では同研究会メンバーらが無作為に割って身入りを確かめながら手際よく選別作業を行い、小さいサイズのウニは再放流していた。

 
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