Freeアブラメの疑似餌研究に奮闘 青森県栽培漁業振興協会の新人・種市さん

「アブラメの放流数を増やせるように頑張りたい」と意気込む種市将歩さん
「アブラメの放流数を増やせるように頑張りたい」と意気込む種市将歩さん

アブラメ(アイナメ)など、さまざまな魚種の種苗生産を行う青森県栽培漁業振興協会(階上町)に今春、頼もしい新人が入職した。八戸市在住の技師種市将歩さん(18)は、県立八戸水産高でアブラメの疑似餌に関する研究を行ってきた。釣り愛好家と漁業者の双方から資源増の期待が高まる人気魚種。種市さんは「稚魚の放流数を増やせるように頑張りたい」と意気込む。

 アブラメは定着性の高い根魚で、県内では階上町がブランド化を進めている。同校も町と連携して研究に力を入れており、種市さんも2年時に先輩から疑似餌研究を継承。釣具店などの協力を得ながら、形状や耐久性の改良に努めた。

 元々、生き物を育てるのが好きだったという種市さん。就職先について考える中で同協会の存在を知り、「高校生活で勉強してきたことや、自分の好きなことを生かせる」と考えた。

 入職間もない現在は先輩の背中から学ぶ日々だが、今後は餌料の培養や種苗生産にも積極的に取り組むことになる。種市さんは「アブラメは育てるのが難しい魚だが、多くの人に求められていると思う。一生懸命勉強して、大量生産に向けて意見を出せるようにしたい」と気合十分。

 同協会の二木幸彦業務執行理事は「高校での活動を経て水産業に従事してくれるのはうれしい。若い感性でアブラメという魚種を見つめ直してほしい」と若手の活躍に期待を寄せる。

 
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