Free野辺地の海岸に大量のイワシ 急激な水温低下で漂着か

野辺地町の海岸に打ち上げられた大量のイワシ=17日
野辺地町の海岸に打ち上げられた大量のイワシ=17日

野辺地町の陸奥湾に面した海岸に大量のイワシが打ち上げられ、町民の話題になっている。原因は分かっていないものの、青森県産業技術センター水産総合研究所は、急激な水温低下で浮き上がったイワシが、風で打ち上げられた可能性を指摘。町は来週中に撤去する方針だ。

 町によると、16日午前11時ごろ、町民から情報が寄せられ、十符ケ浦海水浴場北側の砂浜に大量のイワシが打ち上げられているのを確認した。

 一夜明けた17日、同町蟹田の現場は死骸で足の踏み場もないほどで、一帯が銀色に染まっていた。生きているものも交じり、ピチピチと跳ねる魚を拾い集める住民の姿も見られた。

 現地を訪れた町内の70代女性は「前に横浜町で打ち上げられたのは知っていたが、野辺地では初めてではないか」と驚いた様子だった。

 研究所によると、イワシは近年、増加傾向にあるといい、今回のケースは、今冬の厳しい寒さに連動した急激な水温低下によって暖かい水域に逃げ遅れたとみている。

 野呂恭成総括主幹研究専門員は「多くが仮死状態となって浮き上がり、西風で打ち上げられたのではないか」と推測する。

 同様の事例は隣接する横浜町南部の海岸でも17日に確認されており、町が回収作業を予定している。

 今年に入り、大量のイワシが漂着する事案は、新潟県や富山県などでも相次いでいる。

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