Free【月刊Dash】Vリーグ目指す逸材/内澤明未(軽米中―下北沢成徳高)

内澤明未
内澤明未

高校女子バレーボールの名門・下北沢成徳(東京)で、2年生ながら主力リベロを務めるのが内澤明未(軽米町出身)。身長180センチ超の選手もいるチームの中では小柄だが、持ち前の高い身体能力、球際の強さを生かしてコート上で強烈な存在感を放っている。先々はVリーグ入りを目指す逸材だ。

 小学2年生の頃に母親が所属するママさんバレーチームの練習について行った際、クラブチームの監督に誘われて競技を始めた。中学2年時には、全国都道府県対抗中学大会に岩手県選抜メンバーとして出場。中学最後の年はチームの主将を務め、新型コロナウイルスの影響で中止となった岩手県中総体の代替大会で優勝。世界で活躍するトップアスリートの育成を目指す県の「いわてスーパーキッズ」発掘・育成事業にも選ばれた経歴を持つ。

 活躍ぶりが、2019年度まで同県の女子バレーの強豪・盛岡誠桜高の監督を務めていた伊藤崇博さん(現・下北沢成徳コーチ)の目に留まった。「日本一を取ろう」と名門から誘いを受けた。

 「日本一を目指せる高校でやりたい」「自分の実力が通用するのか」とジレンマを抱えたが、恩師や両親は後押ししてくれた。「ここで行かなかったら後悔する」。名門への進学を決断した。 中学まではウイングスパイカーだったが、小柄なこともあり、高校ではリベロに転身。昨季は相手のアタックを受ける「ディグ」専門だったが、今年は相手サーブを拾う「レセプション」も担う。

 「理解力が高く、チーム全体を動かす力がある。この一年での成長は著しい」と小川良樹監督の評価も高い。

 連覇に挑んだ今夏の全国高校総体は準決勝で敗れ、「何本か拾えないスパイクがあり、ディグに課題が残った」と反省。今冬の全日本高校選手権に向け「ボールをセッターにもっと精度良く上げないと。相手スパイカーと味方ブロッカーの関係を見極めて守備範囲も広げたい」と、レベルアップを誓っている。

【略歴】内澤明未(うちざわ・あみ) 2005年8月生まれ。軽米町出身。町立軽米小(軽米VBSS)-軽米中-下北沢成徳高(東京)2年。高校では1年からリベロの主力として活躍し、昨夏の全国高校総体優勝や全日本高校選手権4強入りなどに貢献。身長150センチ。リベロ。古舘春一さん(岩手県出身)の人気バレーボール漫画「ハイキュー!!」はコミックを全巻、関連グッズも多数所有する。タコの刺し身が好物。

 
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