円安止まらず158円44銭

 一時1ドル=158円台に大幅下落した円相場を示すモニター=27日午前、東京・東新橋
 一時1ドル=158円台に大幅下落した円相場を示すモニター=27日午前、東京・東新橋
 米ドルと日本円の紙幣(ロイター=共同)
 米ドルと日本円の紙幣(ロイター=共同)
 【ニューヨーク共同】26日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで大幅下落し、一時1ドル=158円44銭と1990年5月以来、約34年ぶりの円安ドル高水準を付けた。日銀が金融政策決定会合で現行の金融政策の維持を決めたことなどを背景に、日米の金利差が開いた状況が続くとの見方が広がって、円売りドル買いが膨らんだ。

 円安に歯止めがかからず記録的な水準を更新し続けている。輸入食品やエネルギー価格のさらなる値上げを招き、消費者の生活を圧迫する恐れがある。

 午後5時現在は、前日比2円73銭円安ドル高の1ドル=158円32~42銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1・0687~97ドル、169円15~25銭。

 日銀の植田和男総裁が決定会合後の会見で円安進行に強い懸念を示さなかったことから緩和的な金融政策が続くとの思惑が広がった。政策金利の誘導目標は日本の0~0・1%程度に対し、米国は5・25~5・5%と大きな開きがある。

 3月の米個人消費支出(PCE)物価指数の前年同月比上昇率は2月から拡大した。