IHI、エンジン燃費改ざん

 IHI原動機によるエンジンの燃費に関するデータ改ざんを謝罪するIHIの盛田英夫副社長(中央)ら=24日午後、東京都江東区
 IHI原動機によるエンジンの燃費に関するデータ改ざんを謝罪するIHIの盛田英夫副社長(中央)ら=24日午後、東京都江東区
 IHIは24日、子会社のIHI原動機(東京)が船舶用や陸上用のエンジンの燃費に関するデータを改ざんしていたと発表した。改ざんは国内の2工場で行われ、このうち新潟内燃機工場(新潟市)では1980年代後半に始まった可能性がある。データが確認できる2003年以降だけで国内外に出荷された計4361台に上り、納入先には海上保安庁やJR北海道が含まれている。内部告発により判明した。

 もう一つは太田工場(群馬県太田市)で、01年から続いていた可能性がある。国土交通省はIHIとIHI原動機に対し、全容解明と再発防止策の策定を指示した。

 IHIの盛田英夫副社長は記者会見し「多大なご心配をおかけし、深くおわび申し上げる」と謝罪した。

 改ざんされたのは試運転時の計測データ。納入する際に数値を良く見せたり、ばらつきを整えたりしていた。改ざんされたうち2058台が顧客と定めた仕様を満たしていなかった。データは既に是正した。

 海保の巡視船やJR北海道の列車のほか、各都道府県が保有する漁業練習船にも搭載されたとみられる。