八戸市鮫町の種差海岸芝生地エリアにあるレストラン棟と宿泊棟の複合施設「ミチル種差」が、27日でグランドオープンから1周年を迎えた。周辺の美しい自然を体感しながら、飲食や宿泊を楽しめる拠点として定着。地元の観光関係者や市は「種差エリア全体の集客力と回遊性の向上につながる施設だ」と期待を寄せる。
ミチル種差はデーリー東北新聞社の子会社「DTプロジェクト」(荒瀬潔代表)が運営。「種差海岸に佇(たたず)む潮騒のオーベルジュ(宿泊施設を備えたレストラン)」をコンセプトに掲げ、特色あるサービスを展開している。
レストラン棟では北奥羽地方の食材を使ったランチや創作ディナーを堪能でき、テラス付きの宿泊棟では輝く星空や波の音、鳥のさえずりなど、自然を感じながらくつろげる。低層の建物は周辺の景観と調和した造りで、「ふるさとあおもり景観賞」にも輝いた。レストランとテイクアウトの年間利用者は計約4万9千人。
オープンした昨年5月には、市も観光誘客の強化に向け始動した。「『ハマる、ハチノヘ。』観光振興プラン」を策定し▽食のまち・八戸の推進▽種差海岸の魅力向上▽インバウンド対応の充実―の3本柱を重点に取り組む。
市観光課の下村晃一課長は「ミチル種差は3本柱の事業を進める原動力となる。開業後は種差を訪れたくなる人が増え、周辺店舗との相乗効果も図られている」と強調する。
市は食を軸としたまちづくりが認められ、本年度の「美食都市アワード」を受賞。下村課長は「ミチル種差も構成要素の一つ。自然と食の魅力を深く体感し、癒やされる拠点として評価された」と指摘する。
今後は、観光振興プランに基づき種差海岸周辺に宿泊・飲食などの民間投資を呼び込む地区計画の策定に向け、検討を進める。
また、課題となっているアクセス面で、市はJR八戸線の八戸発鮫行き列車に関し、終着を種差海岸駅まで延伸するようJR側に要望。機運醸成を図るためにも、種差エリアへの集客を官民連携で拡大したい考えだ。
種差観光協会の柳沢卓美会長は「宿泊、飲食施設が増えれば観光客の滞在時間が長くなる。ミチル種差に続いて新規出店が進んでほしい」と期待。昨年11月に同施設を会場に含めた種差海岸で市主催の月見会が催され、JRのツアー企画も好評だったとし、「新たなイベントと連動する地元の店舗がより多くなれば、集客もアップする」と願う。
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ミチル種差は1周年を記念し、28日から税込み千円以上を利用した客にオリジナルシールを贈呈。ランチコースの利用客(2人以上)に、ディナーのお試しコースを5500円で味わえる優待券を配布する。問い合わせは同施設=電話0178(70)5256=へ。

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