3年前に映画館がなくなった八戸市で、市民の力により多様な作品を上映し街のにぎわいを取り戻そうと、11月15~22日に映画祭「はちのへシネマウィーク―街に灯(あかり)を―」が初めて開かれる。同市の映画上映プロジェクト「白マドの灯(あかり)」(小倉学代表)などが上映を担う団体・企業や個人を募集し、25作品ほどを中心街の複数会場で披露する予定。トークショーやポスター展示などの関連企画も行い、多世代交流と映画文化の盛り上げにつなげる。
白マドの灯と同市の観光まちづくり会社「バリューシフト」が共催。デーリー東北新聞社が創刊80周年を記念し、特別協賛する。「市民が創る 映画祭で人が集う街」をコンセプトに、上映者を6月15日まで募集して作品を選定。詳細は8月ごろに発表する。
白マドの灯は2023年1月、市内唯一の映画館だった「フォーラム八戸」の閉館を機に発足。これまで約100回の上映会に携わり、他の団体・個人が行う上映活動も支援した。映画祭ではこの流れを発展させ、主体的に上映会に関わる人材を発掘し、市民が良質で多彩な作品に触れる機会をより拡充させる狙いだ。
小倉代表は「幅広いジャンルの映画を上映することで街に多様性が生まれる」と強調。「トーク企画も行えば来場者が作品への理解を深めながら交流できる。各作品のテーマに関心を持った人同士で地域コミュニティーが結成されるかもしれない」と期待する。
映画祭の会場は「はっち」や市美術館、南部会館、八戸クリニック街かどミュージアム、デーリー東北ホールや中心街の店舗などを予定。11月21、22日はメイン開催日として15作品ほどを上映する。
黒澤明監督作品など多くの脚本を手がけた小國英雄氏(同市出身)の没後30年を記念した、関連作品の上映とトーク企画も予定する。
期間中の関連企画では、市中心街の店舗に協力を働きかけて「映画ポスター展」を計画。店主らが好きな作品のポスターを1枚ずつ掲示し、来客と映画の話題で盛り上がってもらう。市内の音楽団体による映画音楽の生演奏も構想中だ。
開催費用は今後、クラウドファンディングで募る。並行して市内の企業・団体にも協賛を呼びかける。
バリューシフトの外和信哉代表は「自ら上映会に挑戦する人と、地域の映画文化を応援する人が連鎖することで、市民による映画祭は持続的な活動に発展する」と将来を見据える。
募集する上映者は中心街での上映が条件で在住地域は問わない。白マドの灯との面談を通じ、上映作品を決める。上映会の運営全般に関わってもらう。原則、費用負担は求めないが、トーク企画などで予算が膨らむ場合は個別に相談する。
上映会開催の申し込み、問い合わせは白マドの灯=電話0178(32)7737、メールアドレスshiromado.akari@gmail.com=へ。


