Free病院前に“動物”ずらり 癒やしのチェーンソーアート/八戸

玄関にずらりと並ぶチェーンソーアート
玄関にずらりと並ぶチェーンソーアート

八戸市の総合リハビリ美保野病院(廣田茂院長)の玄関前にずらりと並ぶ、動物のチェーンソーアートが来院者の心を癒やしている。手掛けたのは同病院でボイラー技士として働く岩間祥郎さんで、病院を訪れる人の癒やしになってほしい―との願いを込め、約3年間で33作品を完成させた。岩間さんは「病院に来た人に喜んでほしいという一心で作っている」と笑顔で話す。

 院内に患者の癒やしになる物を置きたいと考えた廣田院長が、「岩間さんは手先が器用だ」という同僚からの評判を聞き依頼した。

 岩間さんは、まきを作るためにチェーンソーを使用したことはあるものの、チェーンソーアートに興味を持ったことは一度もなく「絶対に無理」と思ったという。しかし、仲間や患者からの期待に応えるため、手探りで制作に挑んだ。

 イメージ通りの形にならずに苦戦しながらも、刃の大きさが異なる数種類のチェーンソーを駆使して制作。通常の業務の合間に少しずつ作業を進め、1カ月ほどかけて1作目のペンギンが完成した。

 その後、「もっとこうしたら良かった」という向上心から作品作りに挑戦し続け、カメ、ウサギ、ゴリラ、フクロウ、等身大の小グマ、龍など、かわいらしい動物から、迫力ある緻密な作品まで手掛けた。

 来院者からは「作品を見て、早く元気になりたいと思った」、「プロが作ったと思った」などと好評。作品が置かれている場所を目標にリハビリに励む患者もいるといい、心の支えとなっている。

 作品は玄関前のほか、病院の敷地内などで見ることができる。岩間さんは、「作品を何点作っても、100点満点の物はない」と話し、今後の制作にも意欲を見せる。

 
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