Free海に優しい仕掛け、釣果は? 八戸水産高生、試作品をテスト

八戸水産高海洋生産科の生徒らが開発中の釣り仕掛け。ゼラチンをベースに水あめなどで着色している
八戸水産高海洋生産科の生徒らが開発中の釣り仕掛け。ゼラチンをベースに水あめなどで着色している

青森県立八戸水産高(福嶋信校長)海洋生産科の生徒らが、釣りの仕掛け開発に取り組んでいる。階上町と官学連携協定を結ぶアブラメ(アイナメ)のブランド化に向けた活動の一環で、漁獲量アップと海の環境保全の両立を目的に試作品を製作。7月、階上沖で実際に釣りに使用し、釣果と実用性を確かめた。

 かつてはエラコやミミズなどを使った餌釣りが主流だったが、近年は金属製やプラスチック製の仕掛けに人気が集中している。餌が不要になる一方で、海中で外れると、回収が困難となり、海洋汚染にもつながることが問題となっている。

 生徒らが開発中の仕掛けは細長いグミ状の「ワーム」と呼ばれる物。昨年春に開発に乗り出し、当初はコンニャクをベースに製作した。しかし、強度に問題があり、釣りざおから外れることが多かったという。この反省点を踏まえ、材料をゼラチンベースに変更したところ、弾力性と強度が向上した。

 釣りの実験は7月中に2度、行われた。悪天候で苦戦した日もあったが、生徒らは良型のアブラメ、ソイ、カサゴなどを釣り上げた。

 同科3年の中山怜央さん(18)は「釣果はあったが、ゼラチンでも予想以上に海流に耐えられなかった。次は素材を見直して、より強度のある仕掛けで大物を狙いたい」と語った。

 
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