Freeヒメボタルが優雅な輝き/久慈・平庭高原

平庭高原の白樺林の間を飛ぶヒメボタルの輝き(約1時間半インターバル撮影した画像を比較明合成)円内は発光するヒメボタル(体長約9ミリ)
平庭高原の白樺林の間を飛ぶヒメボタルの輝き(約1時間半インターバル撮影した画像を比較明合成)円内は発光するヒメボタル(体長約9ミリ)

久慈市山形町の平庭高原では陸生のホタル、ヒメボタルが命の輝きを見せている。東北有数のヒメボタルの生息地は二戸市の折爪岳だが、同じような環境の平庭高原でも観察できる。

 国道281号の平庭峠から白樺林をめぐる遊歩道にカメラを構えた。8日は小雨だが気温は18度ほど。新井田川の最源流の瀬音を聞きながら日没を待つ。午後7時半を過ぎて薄暗くなると一つ、二つとホタルが光り始める。

 ヒメボタルは陸生のホタルなので白樺林の下草の間からチカッチカッと間隔の短い光を見せ、やがてガクアジサイやシダの葉の上を飛び回る。

 ゲンジボタルのような強烈な光ではないが、名前の通り1センチにも満たない体から発する優雅で繊細な輝きは格別の趣だ。午後8時を過ぎ辺りが完全な闇に包まれると、その光は山の斜面一面にあふれ、発光がだんだんそろってきてシンクロするように光るさまは圧巻だ。ヒメボタルの発光は7月下旬まで観察できる。

 
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