Free宿泊や施設入り込み客数、低水準続く/青森県内5月

青森県は5日、5月の観光統計調査(速報値)の結果を公表した。県内主要宿泊施設(75カ所)の延べ宿泊者数は前年同月比2・4倍の11万1078人だったが、新型コロナウイルス拡大前の前々年同月比では48・6%減。県内主要観光施設(35カ所)の延べ入り込み客数は48万3815人で前年比1・9倍、前々年比56・4%減だった。全国で緊急事態宣言が発令された前年に比べると大きく増加したが、例年並みにはほど遠く、低水準が続いている。

 昨年4、5月は全国で緊急事態宣言が出され、前年比7割以上減と最も落ち込んだ。今年5月は、首都圏での緊急事態宣言やまん延防止等重点措置、青森市の一部で飲食店への時短要請が出されるなど、県内外で感染拡大が続いた。

 宿泊者数を地域別に見ると、八戸市(17カ所)が最も多い2万6775人(前年同月比2・2倍、前々年同月比39・2%減)。上北地域(9カ所)2万383人(2・5倍、50・9%減)、下北地域(12カ所)1万3552人(1・7倍、36・4%減)だった。

 観光施設の延べ入り込み客数は、大半の施設が昨年5月に休館していたため軒並み増加。八戸市の八食センターは14万2478人(1・5倍、37・8%減)、十和田市の石ケ戸休憩所は1万5957人(1・6倍、66・3%減)、昨年5月中に休館していたむつ市観光交流センター「安渡館」が5246人(前々年同月比58・1%減)だった。

 先行きについて県観光企画課は「全国的に新型コロナの感染が続き先行きは不透明だが、ワクチン接種の進展で観光需要が回復することを期待したい」と述べた。

 
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