Free車両をイラストで彩ろう 久慈で三鉄ラッピング大作戦

自分たちのイラストで彩られた車両の前で喜ぶ児童たちと井上信太さん(奥)
自分たちのイラストで彩られた車両の前で喜ぶ児童たちと井上信太さん(奥)

三陸鉄道(本社・岩手県宮古市)の車両をイラストで彩ろうと、久慈市で3日、児童対象のワークショップ「三鉄ラッピング大作戦!!」が開かれ、同市や洋野町、野田村からの参加者約30人が「不思議な久慈の世界」を感性豊かなイラストで表現した。このイラストを基に、世界に1台だけのラッピング車両をつくる計画で、児童は完成に向けて期待を膨らませた。

 三陸国際芸術祭のプログラムの一つ。美術家の井上信太さん(53)=京都府南丹市=が講師を務めた。

 午前中、児童が市情報交流センター「YOMUNOSU(よむのす)」に集まると、井上さんが「久慈にある物を自由に描いてみて」と呼び掛けた。児童は下塗りされたマグネットシートを、はさみで思い思いの形に切り取ると、フェルトペンで建物や魚、恐竜、琥珀(こはく)、列車などをカラフルに描いた。

 午後は三鉄久慈駅ホームに移動。車両にマグネットシートを貼り付け、ラッピング車両の出来栄えを想像した。車両は児童を乗せて車両基地まで移動した。

 市立夏井小5年の松下陽葵(はるき)君は「山と海のイラストを描いた」と笑顔を見せた。井上さんは「岩手愛を感じるイラストばかりだ」と絶賛した。全てのイラストを使ってラッピングの構図を組み立てるという。

 ワークショップは宮古市と大船渡市でも行われる予定。三陸沿岸の子どもたちのイラストを使ったラッピング車両は8月9日から、三鉄リアス線で1年間運行される。

 
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