Free風間浦の村営新浴舎「下風呂温泉海峡の湯」オープン/三つの泉質楽しめる

「海峡の湯」の浴室にある(右下から反時計回りに)大湯の温度が高い湯、普通の温度の湯、新湯の湯。ほかに「井上靖ゆかりの湯」もある=1日、風間浦村
「海峡の湯」の浴室にある(右下から反時計回りに)大湯の温度が高い湯、普通の温度の湯、新湯の湯。ほかに「井上靖ゆかりの湯」もある=1日、風間浦村

風間浦村の下風呂温泉郷に整備された村営新浴舎「下風呂温泉『海峡の湯』」が1日、オープンし、待ちわびた入浴客らでにぎわった。

 海峡の湯は、30日に閉館した温泉郷の公衆浴場「大湯」と「新湯」を集約した施設で、作家井上靖が宿泊した長谷旅館跡地に建設。「村の木」のヒバをふんだんに使った木造2階建てで、延べ床面積は735平方メートル。総工費は約7億3千万円で、青森県の核燃料物質等取扱税(核燃税)交付金や過疎対策事業債などを活用した。

 特徴は三つの泉質が楽しめること。大湯の塩化物・硫酸塩泉の温度が高い湯と普通の温度の湯、新湯の塩化物泉の湯に加え、同旅館が引き込んでいた大湯系の別の源泉が「井上靖ゆかりの湯」として提供され、津軽海峡を眺めながら漬かることができる。

 1階にアンコウ、イカなど地元食材を使った料理を提供する食堂を設け、2階には井上が小説「海峡」を執筆した部屋を復元。ほかにも村ゆかりの学校法人同志社創立者の新島襄や、小説家の水上勉の関連品を展示している。

 1日は開業記念式典が行われ、冨岡宏村長は「下風呂温泉郷の新たな起爆剤として観光業振興の一翼を担うことを願う」とあいさつした。入浴客も続々訪れた。近くの酢谷喜久男さん(70)さんは「大湯が好きで通っていた。大湯と変わらない良い湯だった」と満足した様子だった。

 海峡の湯は毎月第2、第4火曜定休。営業時間は4~10月が午前7時~午後8時半、11~3月が午前8時~午後8時半。入浴料は村外から訪れる場合は高校生以上450円、小学生50円、中学生100円で、未就学児は無料。

 問い合わせは海峡の湯=電話0175(33)2116=へ。
「海峡の湯」の浴室にある(右下から反時計回りに)大湯の温度が高い湯、普通の温度の湯、新湯の湯。ほかに「井上靖ゆかりの湯」もある=1日、風間浦村

 
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