Freeマツタケの森再生へプロジェクト始動 地域資源の継承を/南部町相内地区

南部町相内地区の山林で下草刈りの作業に取り組む平野賢志代表(左)。地域住民と共にマツタケが生える環境整備に取り組む
南部町相内地区の山林で下草刈りの作業に取り組む平野賢志代表(左)。地域住民と共にマツタケが生える環境整備に取り組む

豊かな森を後世に―。南部町相内地区で、マツタケが自生する山林の環境整備プロジェクトが進められている。山林は地元住民が管理してきたが、人口減少や高齢化により、手入れが行き届かない状況になっていた。改善へ向け、林業普及を進める民間組織「青森フォレストワーカーズ」(八戸市、平野賢志(さとし)代表)が協力。両者で任意団体「あいない森のCOクリエーション」を設立し、今年から3年計画でマツタケの収穫量増加を目指す。
 同地区では、地域住民でつくる「相内生産森林組合」が214ヘクタールの山林を管理。マツタケの収穫は組合内で競争入札を行い、入山者を決めて行ってきた。ピーク時は1シーズンに200キロほど取れたという。
 ただ、マツタケは放置した山林では育ちづらい。平野代表は「不要な木や下草を切り払った上で、土を露出させるために腐葉土を『剝ぐ』必要がある」と説明する。
 同組合は100人以上の組合員がいたが、現在は70人ほどに減少。高齢化も進み、山に入って作業できる人数は限られる。山内武義副組合長(77)は「マツタケを収穫する秋は農作業の繁忙期でもある。山に手が回らず、収穫量が落ちている」と話す。
 「地元だけではどうにもならない。しかし、地域の宝であるマツタケを残したい」。住民の求めを受け、立ち上がったのが青森フォレストワーカーズだった。8月23日に最初の作業日を迎え、住民を含む13人が下草刈りや木の撤去を行った。
 初日の作業に加わった山内副組合長は「半分諦めていたが、今は期待感を持っている。一緒に整備を進めていきたい」と額の汗を拭った。
 活動の財源には、国の森林・山村多面的機能発揮対策交付金を活用。9月下旬には県三八地域県民局の職員を講師に招き、今後の活動の方向性を協議する場を設けるなど、官の力も生かして事業を進める予定だ。
 平野代表は「目標はマツタケの収穫量をピーク時と同水準にすること。地域に産業として残し、Iターンなどで移住してきた人も携われるようになれば、他地域のモデルケースになり得る」と力を込める。
 青森フォレストワーカーズは山林の環境整備に関する相談を受け付けている。問い合わせは、平野代表=電話090(2843)5086=へ。