Free多種多様なトンボ生息を記録/安藤さん(三沢)

「青森自然誌研究」25号にリポートが掲載された安藤一次さん/p
「青森自然誌研究」25号にリポートが掲載された安藤一次さん/p

青森自然誌研究会会員の安藤一次さん(67)=三沢市=がこのほど執筆したリポート「青森県小川原湖沼群と三沢市周辺地域のトンボ類」が、3月発行の同会の会誌「青森自然誌研究」25号に掲載された。同市北部のラムサール条約登録湿地・仏沼や同市の市民の森の小田内沼などを含む、三沢、おいらせ、六ケ所3市町村に及ぶ広いエリアで62種が確認されたことを、過去の研究や自身の調査・記録に基づき紹介。環境が変化しトンボが減少しつつある中、この地域が多種多様なトンボが生息する“楽園”だということを記録にとどめたい―との思いが込められている。
 リポートは、仏沼や小田内沼、同町の間木堤、同村の鷹架沼などを対象地域とし、1987年から2018年までの既存の文献調査、安藤さんが撮影した写真などの記録をまとめたもの。確認された10科61種と雑種1種を一覧表にしている。
 61種中20種は、オオキトンボ、モートンイトトンボなど環境省レッドリストや青森県レッドデータブックに掲載された種だった。小田内沼では、県レッドデータブック(20年版)で、県内で絶滅の危機にひんしているAランクのキバネモリトンボ(モリトンボ)といった希少種の生息が認められた。
 また仏沼だけで、モノサシトンボ科とヤマトンボ科を除く8科42種が確認された。
 安藤さんは「記録に残したのは、トンボが生きられる自然環境の大切さを理解してほしいから。仏沼も市民の森も自然が残り、命をつないでいる。記録が保全に向けた将来の対策につながればうれしい」と語る。
 同会は、青森自然誌研究25号を、県立図書館や県内各市立図書館に寄贈している。