Free名久井農高生がドローンでリンゴ授粉実験/集大成の4年目、民間農場でも初実施

川守田義雄さんの観光農園で行ったドローンによるリンゴの人工授粉実験=8日南部町下名久井
川守田義雄さんの観光農園で行ったドローンによるリンゴの人工授粉実験=8日南部町下名久井

青森県立名久井農業高(浅利成就校長)は8日、南部町内の同校農場など3カ所で小型無人機ドローンを使ったリンゴの人工授粉実験を行った。研究4年目となる本年度は、実用化に向けた集大成との位置付けで、民間農園でも初めて散布した。生産者の負担軽減が期待される技術に関係者も注目しており、生徒は「充実した調査にしたい」と気を引き締めていた。
 調査は、農薬散布用ドローンを製造販売する東光鉄工(秋田県大館市)の協力で実施。寒天や砂糖、花粉管の伸長を促すホウ素を混ぜた溶液1リットルに対し花粉3グラムを混ぜて上空から散布する。昨年度の結実率は61・4%と、手作業と比較しても高い数値を得られた。
 ただ、県南地域はサクランボやモモなど複数の果樹を栽培する農家が多い。実がなり過ぎると作業が追いつかず、品質低下にもつながるため、本年度の実験ではホウ素量を減らし、結実率を50%前後に抑える。
 8日の実験では、園芸科学科3年の生徒6人が散布を見守り、溶液の付着状況を確認した。初めて実験に協力した川守田義雄さん(69)=同町下名久井=は「技術の進歩を感じる。結果が出ないと何とも言えないが、きちんと着果するなら作業はかなり楽になるだろう」と期待していた。
 担当する同科の松本理祐教諭は「過去3年の実績を踏まえて農家に受け入れてもらえる成果を上げ、ドローンの実用化と普及に貢献できれば」と意気込みを語った。