Free【新型コロナ】看護師4人が関与/感染者カルテ画像流出

会見で調査結果を報告する中谷委弘運営局長(左)ら=21日、五所川原市
会見で調査結果を報告する中谷委弘運営局長(左)ら=21日、五所川原市

五所川原保健所管内の新型コロナウイルス感染者の電子カルテ画像が、無料通信アプリLINE(ライン)を通じ外部に流出した問題で、つがる西北五広域連合(連合長・佐々木孝昌五所川原市長)は21日、運営する感染症指定医療機関に勤務する看護師が、同僚や親族に画像を送信していたと発表した。この看護師は「同僚には引き継ぎのため、親族には帰宅できない状況を伝えるために送った」と説明。今後、同連合は関与した看護師4人の懲戒処分を検討する方針だ。
 同連合の中谷委弘病院運営局長が同日、五所川原市のつがる総合病院で会見し明らかにした。
 問題を巡っては、同連合は3月31日に報道機関から情報提供を受け、電子カルテの一部を写した画像がラインで流出したことを確認。画像には、青森県が公表していなかった感染者の実家の自治体名が写っていた。
 同連合の内部調査によると、感染が疑われる患者が入院した3月30日、電子カルテの一部を印刷した書類を引き継いだ看護師Aが、携帯電話のカメラで書類を撮影。翌日に担当する看護師Bに対し、注意喚起する趣旨の文面とともに、撮影した画像をラインで送信した。同様の趣旨で看護師Bは看護師Cへ、さらに看護師Cは看護師Dへと画像を送った。
 また、看護師Aは高齢の両親と同居。感染症病棟の勤務で当面帰宅できなくなることを伝えるため、世話をする親族1人に画像を送った。この親族は別の親族1人にも転送していた。
 看護師4人と親族2人はその他には送信していないといい、同連合は報道機関への流出元は特定できなかった。
 中谷病院運営局長は「患者や家族、圏域の住民に対し心配とご迷惑を掛けたことをおわびしたい」と陳謝。「感染症病棟で勤務する重圧は理解できるが、情報の利用、伝達は不適切だった」と述べた。会見で調査結果を報告する中谷委弘運営局長(左)ら=21日、五所川原市

 
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