Free台風被災、小屋畑川の土砂除去進む 県、ルート切り替えも視野/久慈

堆積した土砂の撤去が進む小屋畑川=17日、久慈市
堆積した土砂の撤去が進む小屋畑川=17日、久慈市

昨年10月の台風19号で氾濫して周辺の住宅地に浸水被害をもたらした久慈市の小屋畑川で、岩手県が堆積した土砂を取り除く河道掘削を進めている。ただ、川幅が狭い小河川のため効果は限定的で、年月がたてば再び土砂の堆積は避けられない。県は川のルートを切り替える抜本的な対策も検討している。
 台風19号では市内全域で住家772棟が浸水被害を受けた。小屋畑川は長内川の支流。本流は氾濫しなかったが、大規模に氾濫した小屋畑川から大量の泥水があふれ、周辺住宅地の被害は特に深刻だった。
 県はこれまでに本流と支流がぶつかる合流部付近の掘削を完了。今月から小屋畑川の掘削に本格的に着手した。月末までに600メートルの区間で2千立方メートル弱の土砂を取り除き、川を流れる水の量を多くする。事業費は2千万円。
 川沿いの住民も、目に見える形で進む県の対策工事を歓迎する。自宅が床上浸水した西前一雄さん(74)は「感情的にはこれで少しは安心できる」と評価。一方で「増水すれば、土砂がまたすぐにたまってしまう。川の切り替えを実現してほしい」と、根本的な解決を望んでいる。
 小屋畑川は川幅が狭く、両岸ぎりぎりまで道路や住宅があるため、川の拡幅やカーブを緩やかにするといった工事は難しい。抜本対策は川の切り替えしかないのが現状だ。
 県北広域振興局河川港湾課の田村達博課長は「当面は応急措置として実施した今回の河道掘削でしのぎつつ、川を切り替える抜本的な対策についても導入を検討する」としている。