Free【新型コロナ】首都圏向けリンゴ、在庫解消へ奮闘/青森なんぶの達者村

選果作業を行うリンゴ農家=17日、南部町
選果作業を行うリンゴ農家=17日、南部町

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う外食産業の売り上げ低迷の影響が、リンゴ産地にも及び始めている。南部町のNPO法人青森なんぶの達者村(沼畑俊吉代表)は今月に入り、首都圏向けのリンゴの在庫がだぶつく。保存期限が迫り、早期の出荷が必要な品種もあるため、コストカットを図るなどし、取引先の支援や新たな売り先の確保に乗り出す。
 同NPOでは、2014年から首都圏で5店舗を展開するカフェレストランと取引しており、19年産は約19トンの出荷を見込んでいた。在庫がだぶつき始めたのは今月に入ってから。週2~3回だった注文がぴたりと止まった。
 リンゴは貯蔵用の冷蔵庫で保管し、保存期限は品種によって異なる。収穫期が早い「紅玉」は、4月末までに出荷を終える計画だったが、冷蔵庫には約4トンが残されたままだ。
 同NPOによると、レストラン側とは年間契約を結んでおり、契約数量分の買い取りを求めることもできる。ただ、使う見込みがないリンゴを供給しても、廃棄は避けられない。
 新たな売り方を探るべく、今月上旬から始めたのが、リンゴ農家の手を借りた選果作業だ。これまで町内業者に頼ってきたが、自ら当たることでコストを抑える。
 こうした取り組みの成果で、レストラン側からはメインだったアップルパイの原料に代わり、ジャム用に2トンを買い取ってもらう約束を取り付けた。残る2トンも新たに別の売り先を確保し、紅玉は全量出荷のめどが立った。ただ、来月以降も秋口までに「ジョナゴールド」約7トンの出荷を控えており、不安は尽きない。
 17日、町内の民間業者の倉庫では、地元農家やNPO関係者ら6人が、紅玉の選果作業を行った。沼畑代表は「困った時はお互い様。新型コロナウイルスの影響が早く落ち着き、笑って収穫の秋を迎えられれば」と願った。