Free久慈-普代間、5カ月ぶり復活/三鉄

朝日に照らされ、久慈駅へ向かう三陸鉄道の車両=14日午前7時すぎ、普代村
朝日に照らされ、久慈駅へ向かう三陸鉄道の車両=14日午前7時すぎ、普代村

昨年10月の台風19号で甚大な被害を受け、不通となっていた三陸鉄道リアス線の久慈―普代間(26・1キロ)が14日、5カ月ぶりに運行を再開した。これで全線の約8割が復旧。残る陸中山田―釜石間(28・9キロ)が20日に再開し、三陸海岸を結ぶ163キロの鉄路が完全復活する。
 リアス線は、台風19号の記録的豪雨で土砂崩れや路盤流出が相次ぎ、77カ所で線路の被害を受けた。このうち、久慈―普代間の被害カ所は約20カ所。三鉄は一日も早い運転再開へ向け、復旧作業を進めてきた。
 この日は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、久慈市の久慈駅前で予定していたイベントは中止となったが、午前5時すぎに同駅を発車した“1番列車”など計3本で久慈市職員や観光関係者、三鉄社員らが大漁旗を掲げるなどして乗客を出迎え、見送りを行い、運転再開を祝った。
 茨城県守谷市から訪れた鉄道ファンの古村誠さん(62)・昌子さん(61)夫妻は「三鉄に乗るのは3度目。踏まれても踏まれても起き上がるたくましさに元気をもらえた」と感慨ひとしおの様子だった。
 19日までは暫定ダイヤで運行される。新型コロナの影響で、20日は釜石市での記念式典を中止するほか、各駅で予定していたイベントも大半が取りやめとなる。陸中山田発の記念列車の運行や同駅での出発式は実施する。
朝日に照らされ、久慈駅へ向かう三陸鉄道の車両=14日午前7時すぎ、普代村

 
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