Free「愛の着火材」人気に火 モンベル取り扱い、ワークランドつばさ(三沢)が手作りで製作

販売出荷数が伸びている「愛の着火材」 
販売出荷数が伸びている「愛の着火材」 

三沢市の就労継続支援B型事業所「ワークランドつばさ」の利用者が手作りしている「愛の着火材」が人気だ。アウトドア用品メーカー・モンベル(本社・大阪市)が取り扱いを始めた2017年秋以降、出荷数が増え続け、現在の生産はフル稼働状態。東京パラリンピックの聖火リレーで三沢会場の採火に使用されることも決まり、作り手のやりがいにつながっている。
 ワークランドつばさは三沢市社会福祉協議会が運営。現在は主に知的障害のある10~60代の21人が通所する。15年から本格的に着火材を作り始めた。
 モンベルが取り扱うようになったのは、つばさに着火材製作を提案した同市の高橋博志さん(57)が東日本大震災の復興支援を通じて、同社創業者の辰野勇会長と知り合ったのがきっかけ。高橋さんは木質ペレットの製造・販売を手掛ける会社「高橋」の代表で、着火材の販売を担っている。
 国内のモンベル店で販売が始まると、アウトドアブームにも乗って製作が追い付かなくなるほどに。販売出荷数は17年度に約4200枚(1枚6個組み)だったのが、18年度は約7300枚に増加。19年度は1万枚を超える勢いという。
 価格は2枚入り400円、10枚入り900円(共に税別)。高橋さんは「少し高めだが、リピーターが多い」と語る。燃やしても油臭くないのが受け入れられている一因のようだ。ホームセンター「かんぶん」でも販売されている。
 つばさでは工事現場で使用する木のくいを作っていて、その製作過程で出たおがくずと使用済みのろうそくが原材料。ろうそくは主に関西の結婚式場やセレモニーホールなどから無償提供を受けている。
 着火材作りを担当するのは3~4人で、一日に作れるのは平均約70枚。「悪い物は出さないというプライドを持って作っている」とつばさの南英文所長(60)。18年暮れからフル稼働状態といい、「利用者の自信につながっている」とうれしそうに語る。
 人気の高まりに、作業を担当する玉川健悟さん(40)は「すごいこと。楽しみながら作っています」と笑顔を見せる。
 8月、三沢市で行われる東京パラ聖火リレーの採火では、その着火材が使用される。一大イベントに採用されたことに、南所長は「誇りだし光栄」と語り、作業担当の原偲展さん(27)は「人と人が協力し合いながら作っている。驚きです」と声を弾ませた。

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