Free【デジタル限定】知らなかった、障害のこと① 記者が疑似体験

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1160万人。国民のうち、身体障害、知的障害、精神障害を持つ人の延べ人数だ。複数の障害を併せ持つ人もいるため、正確な数値とは言えないが、現代社会では国民の1割弱がハンディキャップのある中で生活している。 ただ、障害のある人に接する機会がほとんどない人も多いはず。私自身がそうだった。2024年度、報道部で医療・福祉担当になり、1年間の取材を経て何らかの障害、ハンディキャップがありながらも懸命に生活する人、温かく支援する人、必死に理解しようとする人に出会った。今回紹介するのは、その中の1グループ、「かれいどすこーぷ」だ。知的障害や発達障害について正しく知ってもらおうと、八戸地域で10年近く活動している。 障害がある人は、どんな苦労を抱えながら暮らしているのだろう―。記者である私が、同グループ主催の疑似体験会に参加した。 ◆理解する心が「松葉杖」に
![]() 3月中旬、取材のため八戸市内で行われた疑似体験会を訪れた私に、講師として出席していた「八戸市手をつなぐ育成会」の川村暁子会長が「時間あるの? 体験していったらいいじゃない」と気さくに声をかけてくれた。ご自身の愛息に障害があり、地域の障害者支援活動に熱心に取り組んでいる。「かれいどすこーぷ」もそのうちの一つで、手をつなぐ育成会をはじめとした有志で結成。民生委員や認定こども園、市役所職員などに対して学びの場を提供してきた。 |