Free「南部弁ラップ」人気急上昇 タレント十日市さん(八戸出身)制作

十日市秀悦さんの「カッチャラップ」では八戸おなじみの景色とともに南部弁の良さを伝えている(ユーチューブより)
十日市秀悦さんの「カッチャラップ」では八戸おなじみの景色とともに南部弁の良さを伝えている(ユーチューブより)

南部弁をふんだんに用いた楽曲が、動画投稿サイト「ユーチューブ」を中心にじわじわと広がりを見せている。八戸市出身のタレント十日市秀悦さんは、ヒップホップのリズムに乗せた「カッチャラップ」を発表するや人気が急上昇し、1月にはCDの販売も開始した。同市出身のユーチューバーたちが、有名曲の南部弁バージョンやオリジナルソングを投稿し、再生回数も上昇。昨年、五所川原市出身の歌手吉幾三さんの津軽弁ラップ「TSUGARU」が大きな話題となっているだけに、南部弁の広まりに期待が高まる。
 南部弁を巧みに操り、「イサバのカッチャ」のキャラクターで人気を博す十日市さん。昨年9月に、吉さんの楽曲が人気を集め出すと、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組に「南部弁ラップを作ってほしい」との要望が多数寄せられたという。
 日常生活や仕事を通じて「いつか南部弁は消えてしまうかもしれない」との危惧から、楽曲制作に着手した。十日市さんが作詞を手掛け、「おらほのとっちゃは えふりこぎ」「いうごときがねば ままかへね」といったカッチャのぼやきを盛り込んだユニークな楽曲に。ミュージックビデオ(MV)は陸奥湊駅前市場や館鼻岸壁などで撮影し、市民にはおなじみの光景が広がっている。
 MV制作を機に、ユーチューブのチャンネルも開設。再生回数の上昇を受けてCDも自主制作し、館鼻岸壁朝市やラジオで流れていたことで根強い人気の「ラジオ体操」南部弁バージョンも収録している。
 十日市さんは「吉さんが(TSUGARUを)出した時は正直『やられた!』と思って…」と本音も。ただ、津軽弁とともに南部弁に興味を持ってもらうことを望んでおり、「音源として残すことに意味がある。孫が祖父母と話すきっかけや、友達同士のコミュニケーションの一つにしてほしい」と活用を提案した。
 八戸出身のユーチューバーたちも南部弁ソングの発信に積極的だ。姉妹ユニット「ジンジャー姉妹」は表現豊かな歌唱力を武器に、南部弁に“翻訳”した有名楽曲を次々と発表。パフォーマンス集団「実験道場」は、「TSUGARU」やDA PUMPの「U.S.A.」の替え歌に加え、オリジナル方言ラップ「プチョプチョヘンザ八戸!」など、バラエティーに富んだ映像を織り交ぜて楽しく南部弁の魅力を伝えている。
 実験道場メンバーのJunko☆博士さんは静岡県出身だが、南部弁による作詞を担当。「八戸を訪れるたび、フランス語のようでおしゃれだなと感じている。自分たちが出会う八戸の魅力を多くの人にこれからも発信していきたい」と意気込んでいる。