Free二ツ森貝塚から出土 鹿角製櫛の抜き型制作 十和田工高生、商品化へ意欲

鹿角製櫛の型抜きを制作した十和田工高の生徒
青森県立十和田工業高(山田誠校長)の生徒が、七戸町の世界遺産「二ツ森貝塚」から出土した「鹿角製櫛」の抜き型を制作した。粘土とセットにし、「鹿角製櫛作成キット」として販売したい考え。生徒たちは「子どもから大人まで楽しめる」と太鼓判を押す。
考案したのは同校電気科3年の川口勇太さん(18)、鳥越政宗さん(18)、戸来祐貴さん(18)、畑山颯太さん(18)の4人。昨年2月、町内の企業を通じて「二ツ森貝塚のグッズを作れないか」と依頼があり、課題研究の授業の時間を使って取り組んだ。
抜き型は3Dプリンターを使って制作。縁や凹凸の深さ、型の抜きやすさなど、同町の二ツ森貝塚館の職員らと意見を交わしながら試作を重ねた。
1月26日、同館でワークショップを開催。町内外から親子連れなどが訪れ、生徒からレクチャーを受けながら型抜きを体験した。参加者からは「型から粘土を外しやすくするために取っ手をつけたらどうか」「パッケージの文字が小さくて見づらい」などの意見が上がった。
川口さんは「作る人によって穴を開けたり、縁を削ったりとさまざまな工夫があった。楽しんでもらえて、その様子を見ることができて良かった」と話した。
今後は、制作を後輩に引き継ぐ。畑山さんは「今回得た改善点を次の代に伝えて、さらに良いものにしていきたい」と商品化に向けて意気込んだ。