Free「培った技術認められた」 丸美屋(八戸)の2人、和菓子一級製造技能士合格

合格の喜びをかみしめる「お菓子処 丸美屋」の長谷川紫穂さん(左)と板垣愛さん
合格の喜びをかみしめる「お菓子処 丸美屋」の長谷川紫穂さん(左)と板垣愛さん

八戸市の「お菓子処 丸美屋」(若山忠義=ただのり=社長)の従業員、長谷川紫穂さん(40)と板垣愛さん(36)が、優れた製菓技術を持つ和菓子職人に贈られる国家資格「一級菓子製造(和菓子製造作業)技能士」を取得した。2人は「今まで培ってきた技術が認められてうれしい」と喜びを表現した。

 同資格を取得するには、7年以上の実務経験に加えて、筆記と実技からなる技能検定試験に合格する必要がある。実技では、菊の花を模した上生菓子「はさみ菊」など作成難易度の高い菓子を制限時間内に、正確に作り上げることが求められる。2人は今回、同試験に初挑戦。1月に行われた実技と2月の筆記を通過し、見事合格した。青森県内からは2018年3月以来の合格者となる。

 長谷川さんは02年、板垣さんは06年に同社に入社して以来、和菓子の製造に従事してきた。今回、業務を通じて習得した技術や力量を試すべく、受験を決意した。

 2人は実技対策として、業務間の休憩時間や閉店後の時間のほか、休日も出社して菓子作りを練習。完成した菓子を互いに品評し、完成度の向上にも努めた。帰宅後は家事や育児と両立しながら筆記対策に尽力。切磋琢磨(せっさたくま)して合格を勝ち取った。

 2人は今後の目標について、「生地やあんの配合法、風味、お菓子の種類について研究を重ね、これまで作ったことのないお菓子にも挑戦したい。新商品を編み出し、多くのお客様に喜んでいただきたい」と意欲を見せた。

 
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