Free米大統領選の展望解説 明大教授・海野氏講演/本社政懇

米大統領選の展望について語る海野素央氏=26日、八戸市
米大統領選の展望について語る海野素央氏=26日、八戸市

デーリー東北政経懇話会4月例会が26日、八戸プラザホテルで開かれた。明治大政治経済学部教授の海野素央氏が「2024年米大統領選挙―バイデンとトランプの選挙戦略」と題し講演。勝敗を左右するポイントとして、▽トランプ氏への有罪評決▽共和党候補指名で争ったヘイリー氏支持者、無党派層、郊外に住む女性票の行方▽民主党を支持する「異文化連合軍」の立て直し―などを挙げた。


 海野氏は静岡県出身。アメリカン大異文化マネジメント研究所の元客員研究員。過去の大統領選では、研究の一環としてオバマ氏やクリントン氏の陣営に入り、激戦州などで戸別訪問や選挙運動に加わった。


 返り咲きを狙うトランプ氏は4事件で起訴され、公判が行われる。海野氏は「11月5日の投開票前に、米連邦議会議事堂襲撃事件で有罪評決が出ればかなりの痛手」と指摘。ヘイリー氏支持者や無党派層、郊外に住む女性の投票行動に影響する可能性について言及した。

 一方、再選を目指すバイデン氏は高齢問題を抱える。パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘を巡り、若者やアラブ系、民主党リベラル派が反バイデン氏となった。

 若者票などを取り戻す対策として「恒久的な停戦が必須。イスラエルのネタニヤフ首相に強力なリーダーシップを示さないといけない」と強調。米人気歌手テイラー・スウィフトさんの支持獲得の重要性も訴えた。

 
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