Free【みちのく生き物観察記】ミサゴ

自分の縄張りを見回るように近づいてきて一瞥して飛び去ったミサゴ=八戸市種差海岸釜の口 2023年3月
自分の縄張りを見回るように近づいてきて一瞥して飛び去ったミサゴ=八戸市種差海岸釜の口 2023年3月

切り立った岩場のある海岸でよく見かけるワシタカ類のひとつ。体長60センチ前後、翼の幅は1・5メートルほどだ。翼の上面は黒褐色で、頭は白く、目のところに黒い模様がある。見上げると白い部分が多く、大きさが同じくらいのトビと容易に区別できる。

 全国に分布し主に海岸や河口、大きな湖沼などにすみ、停空飛翔(ホバリング)から急降下して鋭いかぎ爪で魚をとらえる。英名はオスプレイ。同名の航空機はこの飛び方から名付けられたという。

 種差海岸や普代村方面の海岸の岩場など、また小川原湖などで見かける。日本では万葉集にも登場するほど親しまれており、ミサゴが食べきれない獲物を保存することから「鶚鮨(みさごずし)」の話などが伝わる。自分の縄張りを見回り、撮影時も侵入者を警戒するような飛び方で近づいてきて、こちらを一瞥(いちべつ)すると飛び去った。4月ごろからの繁殖期には巣のありそうな岩場には安易に近づかないようにしたい。

 
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