岩手県立福岡工業高（二戸市）と一戸高（一戸町）が統合し本年度に新設された、北桜高（高橋幸美校長、全校生徒３２８人）の開校式が９日、二戸市民文化会館で行われた。生徒たちはこれまでの両校の伝統を継承しながら、学びの交流を深めることを誓った。

　統合前の福岡工業高を工業校舎、一戸高を総合校舎として活用する「校舎制」を導入。工業校舎に機械システム科と電気情報システム科を各１学級、総合校舎に総合学科３学級を置いた。専門学科と総合学科の校舎制を取り入れた高校は県内初。

　式典には生徒や保護者、教職員ら約４００人が出席。県教委の佐藤一男教育長が開校を宣言し、高橋校長が「誠実、進取、創造の校訓を根本に据えて教育活動にまい進する。生徒も自覚と誇りを持ち、勉学や部活動に全力で臨んでほしい」とあいさつした。

　各校舎の生徒会長として、電気情報システム科３年の漆原悠さんが「共に学び合い多様性を実感することが、将来へのかけがえのない財産となる」、総合学科３年の田中大翔さんが「支えてくれる人への感謝を忘れず、地域に愛される高校として新たな歴史を築きたい」と意欲を述べた。

　新しい校歌「栄光」は、同市出身の４兄弟ロックバンド「ＳａＴｏＭａｎｓｉｏｎ（サトウマンション）」が手がけた。この日は作詞作曲を担当したボーカルの佐藤和夫さんが姿を見せ、未来に向けて挑戦する気持ちを込めた曲をギターで演奏し、生徒たちと一緒に力強く斉唱した。