Free賃上げの重要性一致 24年労使交渉懇談会 連合青森と県経営者協会

賃上げの重要性を確認した連合青森の塩谷進会長(左)と県経営者協会の七尾嘉信会長=12日、青森市
賃上げの重要性を確認した連合青森の塩谷進会長(左)と県経営者協会の七尾嘉信会長=12日、青森市

連合青森(塩谷進会長)と青森県経営者協会(七尾嘉信会長)は12日、青森市で2024年労使交渉懇談会を開き、人への投資に向けた賃上げや処遇改善の重要性で一致した。賃上げに向けては適正な価格転嫁と生産性向上が必要―とし、機運醸成を図る方針を確認した。今後、各企業での労使交渉が大詰めを迎えるが、持続的な賃上げの流れを作れるかが焦点となる。

 春闘を巡っては連合青森が1月、同協会に対し、過去最高となる月額1万4700円以上(増加率6・0%以上)の賃上げなどを申し入れた。同協会は2月の理事会で「賃金引き上げと総合的な処遇改善・人材育成を検討し、働き手に適切に分配することが望まれる」とし、判断は各社に委ねた。

 懇談会で塩谷会長は、大手企業による大幅な賃上げを引き合いに、「一歩踏み込んだ対応をお願いしたい」と強調。これに対し七尾会長は、中小企業がほとんどの県内では大企業と同水準の賃上げが難しい―としつつ、「価格転嫁と生産性向上に一緒に取り組む『経営のパートナー』として環境整備したい」と話した。

 両団体は▽人への投資や生産性向上を通じた人財確保▽ワークライフバランスの実現▽適正な価格転嫁への機運醸成―の3項目を盛り込んだ「人への投資と生産性向上による雇用の維持と安定化宣言」に調印。13日に県などに共同要請する。

 
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