Free父から家業継承した経験つづる 歯科医院営む小村さん/五戸

「家業を継ぐ前に、知っておきたい『継承学』」を出版した小村圭介理事長
「家業を継ぐ前に、知っておきたい『継承学』」を出版した小村圭介理事長

五戸町で小村歯科医院を営む小村圭介理事長が、初の著書「家業を継ぐ前に、知っておきたい『継承学』」を出版した。父徳行さんから医院を引き継いだ経験から、家族や周囲と良好な関係を維持しながら継承し、家業を発展させるためのヒントをつづっている。

小村理事長は歯科医師免許取得後、勤務医として5年間の修業を経て、2017年に帰郷。同医院で3年間勤め、20年に理事長を引き継いだ。普段の診療の傍ら、町内で歯の健康に関する講演活動も行っている。

家業継承をテーマにした書籍はあるが、ほとんどが親目線で書かれたもので、逆に継承される立場から書かれたものはほとんどないという。「町内を見渡すとチェーン店はなく、個人商店ばかり。本書の内容が役立つ人が多いのでは」と小村理事長は話す。著書の中では、自身が継承を進めるに当たって取り組んだことや心構えなどについて、詳細に解説している。

また、地域のボランティアや町おこし活動に積極的に関わり、地域に溶け込みながら自身の存在を浸透させる大切さについても説いた。「職場から一歩踏み出してつながりをつくることが、巡り巡って家業にもプラスになる。地域と一緒に発展していくことが大事だ」と語る。

「家業を継ぐ前に、知っておきたい『継承学』」はサンライズパブリッシング刊、1650円。

 
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