天鐘(2月23日)

作家の幸田文は幼い頃、近くのちょっと高級な和菓子店にお使いに行くのが楽しみだった。おかみさんの「何をお包みいたしましょう」という上品な言葉遣いが好きだった▼好みを幾つか選ぶと上に白い紙が掛けられ、それを風呂敷で包んで自宅に戻る。〈「何をお包.....
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