Free晴天の下、名残の摺り/八戸えんぶり閉幕

晴天の下、ながえんぶりを悠々と演じる中居林えんぶり組の太夫=20日、八戸市
晴天の下、ながえんぶりを悠々と演じる中居林えんぶり組の太夫=20日、八戸市

国指定重要無形民俗文化財の「八戸えんぶり」は20日、4日間の全日程を終えた。初日は八戸市内で積雪がある中での開幕となったものの、例年を大幅に上回る気温の日もあり、一気に春の訪れを感じさせる期間中だった。最終日も晴天の下、各えんぶり組が市内各地で名残の摺(す)りや祝福芸を演じて回り、市民や観光客が惜しみない喝采を送った。

 この日、青空をバックに市庁前市民広場での一般公開に臨んだ中居林えんぶり組は、藤九郎の横田英敏さん(34)を中心とする太夫5人が豊作を願う、ながえんぶりを悠々と披露。古里隆雄さん(77)、武史さん(43)親子は、太夫を呼び込む「田植え万歳(まんざい)」の掛け合いをユーモアたっぷりに見せ、観衆の笑顔を誘った。

 「畦(くろ)留め」を演じた横田さんは舞台の後、「締めのピークだと思い、心を込めて舞った。多くの皆さんに楽しんでもらえたことを肌で感じた」と安堵(あんど)の表情を見せた。

 八戸地方えんぶり保存振興会によると、20日の入り込み数は4万人で、前年比3千人減。期間中(17~20日)では延べ36万2千人に上り、前回2023年(29万6千人)を上回るにぎわいを見せた。

 
お気に入り登録