Freeえんぶりの流行、歴史学ぼう 資料刷新、市博物館で企画展/八戸

大正時代末期ごろの流行だったという黒い烏帽子
大正時代末期ごろの流行だったという黒い烏帽子

八戸えんぶり(17~20日)に合わせ、八戸市博物館で企画展「えんぶり展」が開かれている。時代ごとの流行が分かる烏帽子(えぼし)をはじめ、実際に使用された道具、関係文書や昔の写真など計146点が並ぶ。3月10日まで。

 えんぶり展は毎年この時期に開催しているが、資料を大幅にリニューアル。太夫の衣装や口上と共に、えんぶりが積み重ねてきた歴史と、その背景を分かりやすく紹介している。

 昭和初期の石堂えんぶり組の烏帽子は下地が黒く、現在より渋い作りだ。昭和中期に日本画家七尾英鳳が製作した烏帽子は、太陽の部分に鏡がはめ込まれ、太夫が頭を振ると、きらきら光ったという。

 かつて、えんぶり期間中に開かれた競演会の優勝旗や、多くの組の旗につるされているサルボボ、八戸えんぶり初日の山道えんぶり組でしか見られないイボオリハッピ、門付けで得たお金の使い道が分かる資料なども展示され、知られざる歴史やマニアックな見どころに気付かされる。

 併催する「ひな人形展」では、大きな地震被害を受けた北陸地方のひな人形や郷土玩具も展示している。会期中の休館日は26日。

 
お気に入り登録