Free水素エネルギーの特徴知ろう 青森県、八戸で初のイベント

製作したミニ燃料電池模型自動車のモーターが動くかを確認する児童(手前)
製作したミニ燃料電池模型自動車のモーターが動くかを確認する児童(手前)

次世代のエネルギーとして期待される水素への理解を深めてもらおうと、青森県は7日、グランドサンピア八戸で水素エネルギー利活用関連イベントを初めて開いた。小中学生向けの出前授業では、児童生徒が水素で走らせるミニ燃料電池模型自動車の製作実習などを行い、環境に優しい水素の力を身近に感じていた。

 出前授業はトヨタ自動車の関係者らが講師を務め、八戸市立白山台小6年生、市立第二中2年生の計約140人が参加した。

 地球温暖化に伴い、温室効果ガス排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが世界で進められている。児童生徒たちは、新たなエネルギーの一つとして水素が注目されていること、水素で走る燃料電池自動車は水素と酸素の化学反応で水が生成される時に生じる電気でモーターを駆動させていることなどを学んだ。

 その上で燃料電池の製作と、それを使ったミニ模型自動車の製作に挑戦。燃料電池に水素タンクを取り付け、実際に走らせた。

 トヨタの燃料電池自動車の試乗もしたほか、水素エネルギーの説明では、全国の水素ステーションの数や、燃料電池車で発生した水はどうするかなど興味津々の様子で質問していた。

 同小の鎌田穂乃花さん(12)は「水素が燃料になるのはすごいと思った。水素をエネルギーに車を動かそうとする人の技術や考える力がすごい」と、関心を寄せていた。

 同日は、一般向けのフォーラムも行われ、横浜国立大大学院工学研究院の光島重徳教授が基調講演したほか、ENEOS(エネオス)やトヨタの担当者が産業界の取り組みを紹介した。

 
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