Free「いい子でいるから…」 伝統の「なもみ」にぎやか/洋野・林郷地区

なもみに抱きかかえられ、涙を流す子ども
なもみに抱きかかえられ、涙を流す子ども

洋野町大野の林郷地区に伝わる小正月の伝統行事・なもみの体験会「なもみが来る」が7日、同町の種市海浜公園と道の駅おおので開かれた。子どもたちは「悪いわらしはいねがー」と迫る鬼の姿に恐れおののきながら、「いい子にします!」と涙声で誓った。

 なもみは、秋田県の「なまはげ」に似た伝統行事。鬼の姿をした神の使いが、子どもの健やかな成長や無病息災を願う。町内では現在、林郷青年会(西君治会長)が小正月に地区内を巡回するほか、数年前からPRを兼ねて集客イベントを行っている。

 種市海浜公園に集まった子どもたちは、太鼓の音とともに登場した赤、青、白の面の3柱に不安げな表情。なもみに抱きかかえられて「親の言うごど聞いてらがー」「ユーチューブばっか見でれば駄目だぞー」などと詰め寄られ、保護者ら大人たちの笑顔を誘った。

 5年ぶりに同町出身の母と東京から訪れた村田夏帆ちゃん(6)は、久々の出会いに赤ん坊の頃と同じくらい泣きじゃくった。毎年参加している同町の天満柊羽ちゃん(5)も「いい子でいるから…」と言葉少なに、父親の肩に顔をうずめていた。

 
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