Free【歳末23】炭焼き作業盛ん/洋野・大野地区

製炭窯から、火入れを終えたナラ木炭を取り出す職人=20日、洋野町大野の北部産業木炭部新田製炭場
製炭窯から、火入れを終えたナラ木炭を取り出す職人=20日、洋野町大野の北部産業木炭部新田製炭場

日本一の木炭生産地として知られる洋野町大野地区。製炭作業は通年で行われているが、最もその品質が高まるのは冬期間だ。20日も年末年始の飲食店需要に応え、職人たちは黙々と炭焼きにいそしんだ。

 同町の北部産業(佐々木松一社長)では、製炭窯16基のうち7基が人里離れた山間に並ぶ。地元産のナラ材を窯に入れ、3日間蒸気乾燥させた後に火をおこし、8日間ほどかけて炭化させる。高品質な物は「岩手切炭」として認定され、高値で取引される。今の時期は東京や北陸地方からの受注が多いという。

 「冬は木が水を吸わないから乾燥が進み、皮も剝がれにくくて着火しやすい。1~2月は逆に水分が凍って難しいんだ」。厳寒の中、窯長の新田徳男さん(64)は黒々と締まった黒炭を窯から取り出していた。

 
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