Free方言の魅力、語りとコントで 「南部弁の日」イベント多彩/八戸

10日のイベントでは、多彩な出演者が参加し、さまざまな演目を通して南部弁の魅力や温かみを表現した

「南部弁の日」の関連イベントが9、10の両日、八戸市内で開かれた。「南部昔コ」の収集・普及に尽力した郷土史家正部家種康さんをしのび、命日の12月6日を「南部弁の日」に制定。今回で11回目を迎え、イベント出演者と聴衆が、南部弁の良さや方言の重要性を再認識した。

今年は、9日に地方に伝わる民話「南部昔コ」の語りを楽しむ「南部弁の日南部弁さみっとin八戸」をデーリー東北新聞社で、10日に地元タレントが出演するイベント「南部弁の日」を市公民館で実施した。

「南部弁さみっと」では、青森県立八戸商業高の生徒が、南部弁のアプリ開発や八戸高と開催した南部弁教室での成果をまとめた研究発表を、市立江陽中の生徒が南部弁での紙芝居を披露し、若者の南部弁の取り組みをアピールした。

9日の「南部弁さみっと」では、語り部が味わい深く昔コを披露した

その後、今年100年を迎えた「森のおとぎ会」を主催する八戸童話会や、十和田市のこま草の会など青森県内の語り部が登場し、味わい深い語りで来場者を魅了。聴衆は各地の方言の違いや昔コにじっくりと聴き入っていた。

イベント「南部弁の日」では、タレントの十日市秀悦さんや、漫才コンビあどばるーん、大地球さんら著名人のほか、千葉学園高看護専攻科の生徒と市医師会立八戸准看護学院の学生が出演。軽妙な南部弁でコントやクイズを繰り広げ、観客の笑いを誘った。八戸三社大祭の山車組有志のお囃子(はやし)や音頭取りなども行われた。

市公民館のイベントに階上町から訪れたパート女性(49)は、「自分が知らない南部弁をたくさん聞くことができて、その奥深さを感じた」と笑顔で話した。

 
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