八戸市の外国語指導助手（ＡＬＴ）を務める、フィリピン出身のキャスリーン・メイ・ヴィクトリアさん（３２）が、９月に行われた剣道初段の試験に合格した。外国人女性の段位取得は珍しいという。ヴィクトリアさんは「本当にうれしい。一緒に練習してくれた生徒や先生に感謝したい」と笑顔を見せた。

　ヴィクトリアさんは２０２１年１１月からＡＬＴに就き、市立三条中などで教育活動に当たっている。日本文化に興味があり、スポーツ好きだったため剣道に興味を持ち、昨年夏から同校剣道部で練習を始めた。

　慣れない正座や言葉などで苦労もあったが、生徒らとコミュニケーションを取りながら取り組んでいった。全力で剣道に向き合い、今回の初段合格にこぎ着けた。

　「メンタルが強くなり、勇敢になれた」。ヴィクトリアさんは、合格とともに剣道で身に付けた精神力を誇る。今後はさらなる昇段や試合への出場を目指している。