Freeチョイとソコまでご一緒に 地域の足確保へデマンド交通 二戸・金田一地区

「チョイソコにのへ」の出発式で、テープカット後に車両を披露する藤原淳市長(右)ら関係者
「チョイソコにのへ」の出発式で、テープカット後に車両を披露する藤原淳市長(右)ら関係者

二戸市は11月30日、金田一エリアの住民を対象に、乗り合いでの利用が可能なデマンド交通「チョイソコにのへ」実証運行の出発式を行った。利用者の自宅から、通院や買い物など目的地までの送迎に対応する。人口減少や高齢化が進む中山間部の交通空白地帯をカバーし、効率的な交通ネットワークの構築を目指す。

 実証運行は金田一エリア内の山屋、海上、舌崎、野々上など6地区で、既に同20日から開始。市の委託を受け、岩手ダイハツ販売(岩手県矢巾町)が車両の運行や予約受け付けのシステムを担当する。車両は1台で、乗客4人まで対応でき、玉川観光タクシー(二戸市)のドライバーが運転する。

 送迎は原則的に自宅からだが、アクセスが難しい場合を想定し、最寄りのコミュニティバスなどの停留所や、ごみ集積所の計41カ所からも利用可能だ。乗降できる目的地は県立二戸病院やニコア、金田一温泉駅など5カ所。運行時間は平日午前8時~午後5時で、運賃は片道500円。

 運用するシステムは人工知能(AI)を用いて、複数の利用者の自宅や目的地をつなぐ効率的なルートと、到着時刻を計算できる。利用には会員登録が必要で、毎回の予約は電話や専用サイトで受け付ける。

 市は本年度末まで実証運行を行い、利用状況を踏まえた上で、来年度から市内の他地区にも運行エリアを広げるか検討する。

 出発式は運行ルートの目的地の一つである温泉施設・カダルテラス金田一で開き、関係者が車両の前でテープカットをした。藤原淳市長は「高齢化が進む中で地域の足を守るため、関係者の協力を得ながらデマンド交通の改良を重ねていく」とあいさつした。

 「チョイソコにのへ」に関する問い合わせは、市政策推進課=電話0195(23)3115=へ。

 
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