Free「科学の村」に芸術をプラス 六ケ所村と神奈川の財団が協定

「芸術の村」推進に向け、包括連携協定書に調印した戸田衛村長(左)と玉木英二常務理事=28日、六ケ所村
「芸術の村」推進に向け、包括連携協定書に調印した戸田衛村長(左)と玉木英二常務理事=28日、六ケ所村

六ケ所村は28日、先端科学技術に加え、現代彫刻などのアートを今後のまちづくりに活用し、「芸術の村」としての認知度も高めようと、彫刻の森芸術文化財団(神奈川県箱根町)と包括連携協定を締結した。鷹架地区に計画する観光拠点エリア整備へのアドバイスを受け、本年度内にも基本計画を策定する方針。

 鷹架地区には既に村特産品販売所「六旬館」、スパハウスろっかぽっか、六趣醸造工房といった観光施設に加え、鷹架沼や野鳥の里森林公園など自然に恵まれた環境もある。

 村は、鷹架地区を「観光とにぎわいの拠点」にレベルアップさせる目的で、グランドデザイン案を2020年3月に策定。それを基に財団の協力を得て、基本計画の充実を図る考え。

 村役場で行われた締結式では、戸田衛村長と財団の玉木英二常務理事が協定書にサイン。玉木常務は「われわれには50年培ってきたノウハウがある。現代産業の最先端を行く村のイメージと自然を生かした、新しいチャレンジをしてみたい」と意欲を見せた。戸田村長は「『科学の村』という硬い位置付けに、軟らかい印象をミックスさせて村民にやすらぎと幸せを感じてもらいたい」と願った。

 協定書は有効期間が1年間だが、自動更新規定もあり、村は今後、財団と連携して村全域で芸術を取り入れたまちづくりを進めたい考えだ。財団は1968年に設立。箱根の「彫刻の森美術館」、長野県上田市の「美ケ原高原美術館」を運営している。

 
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