Free「一歩踏み出す勇気」が大切 デフ五輪「金」佐々木選手講演/むつ中

手話を使い講演する佐々木琢磨さん
手話を使い講演する佐々木琢磨さん

聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」陸上男子100メートル金メダリストの佐々木琢磨さん(29)=五戸町出身、仙台大職員=が10日、市立むつ中(侭田登校長)で講演、物事を成し得るための「覚悟」と「一歩を踏み出す勇気」の大切さを強調した。

 青森県中学校教育研究会保健体育科研究大会・下北大会の一環で開催。体育館を会場に、全校生徒165人と、県内各校から参加した教職員らが聴講した。

 佐々木さんが壇上から手話で語り、通訳者2人が口頭で説明。競技に取り組んだ経緯などを紹介し「デフ・スポーツは自分の生きがい」などと述べた。障害のある人とのコミュニケーションについて「手話ができなくても、筆談でも身ぶりでもいい。話しかけたいという気持ちを大事にしてほしい」と呼びかけた。

 講演終了後、生徒が佐々木さんに対し、両手を挙げてひらひらさせる手話で拍手を送った。また、花束贈呈の際に手話で謝意を伝えた3年の田中心ここ奏なさん(15)は、取材に「自分も同じ陸上の100メートルに取り組んでいる。努力という言葉が好きなので、講演の内容をとても大切に感じた」と振り返った。

 
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