Freeこの機にアワビ食べてみる? 洋野で素潜り漁本格化

水揚げしたアワビの選別作業を行う漁業者=16日午前10時半ごろ、洋野町の宿戸漁港
水揚げしたアワビの選別作業を行う漁業者=16日午前10時半ごろ、洋野町の宿戸漁港

洋野町沿岸で、冬の高級食材・アワビの素潜り漁が本格化している。宿戸漁港では16日、町漁協宿戸実行部会(吹切繁部会長)の約40人が今季3度目の漁を行い、730キロを水揚げした。中国における日本産水産物の輸入停止で価格は大幅に下落しており、関係者は国内消費の拡大に期待を寄せる。

 午前8時の漁開始に合わせ、18隻が出港。約2時間にわたり、水深2~5メートルの海中で成長したアワビを採り続けた。帰港した漁師たちはウエットスーツ姿のまま選別作業に臨み、大きく、肉厚のものを次々と籠に入れ、岩手県内の取引業者に引き渡した。

 主な輸出先だった中国が今年、東京電力福島第1原発の処理水放出で輸入を停止した影響は大きく、県産アワビの事前入札価格は前年比3割減。同部会の11月水揚げ分も、10キロ単価が7万6600円と、前年同月比4万7100円減の大幅な値下がりとなった。

 吹切部会長は「品質は申し分ないので、今季は国内での消費が伸びてほしい。新鮮な刺し身を味わってくれれば」と呼びかけている。

 
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