Free未明の八戸市中心街でイノシシ3匹目撃 市民ら驚き、不安の声も

専門学校アレック情報ビジネス学院内のカメラには、イノシシとみられる動物3匹の黒い影が出入り口付近をうろつく様子が写っていた=24日午前2時45分ごろ、八戸市廿三日町(同学院提供、動画の一部を切り取り)

24日未明、八戸市中心街でイノシシ3匹が目撃された。八戸市農林畜産課によると、人的、物的被害は確認されていないものの、中心街での目撃は異例という。周辺の市民からは「信じられない」「どうやって備えればいいのか」と驚きや不安の声が上がった。野生動物が餌などを求めて生活圏に現われるケースが全国的に相次ぐ中、関係機関は注意を促している。

目撃されたのは同日午前2時45分ごろ。同市廿三日町の専門学校アレック情報ビジネス学院前で、通りかかった人が体長約1メートルのイノシシ1匹、体長約70~80センチのイノシシ2匹を確認。3匹は北側に位置するホテル方面への路地を歩いて行ったという。

今年に入り、八戸市内ではイノシシの目撃情報が急増している。同市廿三日町付近に姿を現したイノシシとみられる動物(中央)。数匹が歩道の辺りを連なるように歩いていた=24日未明(目撃者提供、動画の一部を切り取り)

目撃者が撮影した動画では、大きなイノシシ1匹と、後をつけるように歩く2匹が確認できた。同学院内のカメラにも、イノシシとみられる3匹の黒い影が出入り口周辺をうろつく様子が写されていた。市は現場周辺をパトロールするとともに、「ほっとスルメール」を通じて目撃情報を配信した。

同日午前9時半ごろには市内の他の場所で「庭先にケガをしたイノシシがいる」との目撃情報も寄せられた。中心街で目撃されたイノシシと同一の個体かどうかは分かっていない。

目撃情報を受け、中心街で賃貸オフィスビルを営む石橋司さん(68)は「生まれてからこれまでにイノシシの目撃情報は聞いたことがない」と驚いた様子。中心街の花店のスタッフ成田真寿美さん(43)は「イノシシといつ遭遇してもおかしくないのか」と心配そうに話した。

近年、市内でのイノシシの目撃頭数は増加傾向にある。2019年度以前の目撃例はないが、20、21年度は6匹、22年度は16匹が目撃された。23年度は24日現在で33匹の目撃情報が寄せられており、例年と比べて急増している。10月に入ってからは14日に根城2丁目で6匹、15日に大久保下町畑で8匹と集団での目撃が目立っている。

同課の担当者は「もしイノシシを見かけても、刺激しないように注意してほしい」と呼びかけている。


 
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