Free「チェリージュビリー」瓶詰め 規格外ジュノハート活用のデザート

工藤祐直南部町長(左から2人目)に商品完成を報告したジャクソン(斉藤)博子さん(同3人目)、岩間正雄社長(左)=12日、南部町役場

サクランボの青森県独自品種「ジュノハート」を使った高級デザート「チェリージュビリー」の瓶詰めが完成し、八戸市などで販売中だ。高級感を損なうことなく、規格外品を活用した逸品。客室乗務員として各国を巡った経験を持つジャクソン(斉藤)博子さん=同市=が、八戸プラザホテルの須田忠幸総料理長の協力を得て開発。南部町のなんぶ農援(岩間正雄社長)が製造を手がける。関係者は「地元消費だけでなく県外、海外で通年の特産果樹PRに活用していけたら」と意気込んでいる。

 ジュノハートは大玉の生果に高値が付く一方、ブランドイメージを崩さずに規格外品を流通、加工する方法や、旬以外の時期のPRが課題となってきた。

 ジュビリーは酒と砂糖で煮た温かいフルーツをアイスに添えるデザート。同市で英会話・コンピューター教室を主宰するジャクソンさんが海外経験から規格外品の活用を考案した。

完成したチェリージュビリーの瓶詰め「Sakura“N”bow」。ラム酒、日本酒の2種類のフレーバーがある

完成した瓶詰め「Sakura“N”bow」は1本12粒入り。フレーバーはラム酒、日本酒の2種類で価格は1本6500円、2本セット1万2千円(共に税込み、化粧箱入り)。市内のユートリー、「はっち」のカネイリミュージアムショップで扱うほか、南部町のふるさと納税返礼品に追加された。

 12日はジャクソンさんらが町役場を訪れ、工藤祐直町長に商品の完成を報告した。工藤町長は「瓶詰めなら通年のPRができる。高級感を打ち出しながらジュノハートの認知度を高めてくれたら」と期待を込めた。岩間社長は「加工する際、種を抜く作業に手間がかかる。機械化できればさらに増産できるのだが」と課題を示した。

 ジャクソンさんによると、今後、仙台市などでの食品展示会に出展するほか、県と連携して台湾など海外への輸出に取り組む。フレーバーはもう1種類増やす予定。「地域活性化につながるよう、横のつながりを広げながら協力して農家を支援したい」と意欲を示した。

 
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